畜産と環境破壊について

コラム

こんにちは✨今回のブログでは、畜産と環境汚染の関係について考えてみたいと思います🥰
畜産業界は、私たちに食料や製品を提供する一方で、ホルモン剤や抗生物質の使用による環境への影響が懸念されています。また、畜産動物自体の生活環境も重要な問題です。しかしながら畜産業の環境汚染や生態系への影響は深刻でありながらも表に出てくることはほとんどありません。なので、本日のブログでは、具体的な実例をあげて紹介していきたいと思います

ホルモン剤の使用と環境問題

畜産業では、成長促進や疾病予防のためにホルモン剤が使用されることがあります。しかし、これらのホルモン剤は環境への潜在的なリスクをもたらすことがあります。例えば、家畜の排泄物から洗い流れたホルモン剤が地下水や河川に流入し、生態系に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、ホルモン剤が農作物の灌漑水に混ざることで、食品連鎖を通じて人間にも影響を与える可能性があります。

環境ホルモンにはどういった作用があるのか以下ご紹介いたします

性転換

環境ホルモンが野生動物の内分泌系に干渉すると、性ホルモンのバランスが崩れ、性転換が起こる場合があります。例えば、水中の農薬や工業廃棄物によって、魚類の中に性別が逆転した個体が見つかることがあります。オスが卵を生み、メスが精子を生むなど、本来の性別とは逆の性機能を持つ個体が観察されることがあります。
海産巻貝類における内分泌攪乱現象 (2002年度 21巻4号)|国環研ニュース 21巻|国立環境研究所 (nies.go.jp)

教養番組「知の回廊」37「巻貝の生殖異変と環境問題」「巻貝の生殖とホルモン ~生殖異変の環境問題~」 | 中央大学 (chuo-u.ac.jp)

「環境中の『ホルモン様化学物質』の生殖・発生影響に関する研究」の全体構成|環境儀 No.01|国立環境研究所 (nies.go.jp)

生殖能力の低下

環境ホルモンの影響を受けた野生動物は、生殖能力の低下が見られる場合があります。例えば、鳥類や爬虫類の卵の形成や孵化に異常が生じ、個体数の減少や集団の繁殖力の低下が観察されることがあります。これは、環境中に存在するホルモン様物質が鳥類や爬虫類の性ホルモン受容体に結合し、正常な生殖サイクルを阻害することによるものです。

行動の変化

環境ホルモンは、野生動物の行動にも影響を与えることがあります。例えば、魚類の場合、水中の化学物質が魚の行動パターンに変化をもたらすことがあります。性行動や求愛行動の変化、群れの形成や移動パターンの異常などが報告されています。これは、ホルモンのバランスが崩れ、野生動物の生態行動に影響を及ぼすためです。

性比の変化

環境ホルモンの影響により、野生動物の個体群内の性比が変化することがあります。例えば、爬虫類やカメの場合、卵の温度によって性別が決まる性決定方式を持っています。しかし、環境中の化学物質の影響により、卵の温度による性決定が崩れ、特定の性別が優勢になったり、性比が不均衡になることがあります。

これらは一部の実例であり、環境ホルモンによる野生動物の性の変化に関する研究はまだ進行中です。環境ホルモンは、野生動物の生態系全体に影響を及ぼす可能性があり、個体レベルだけでなく、個体群や生物多様性にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。

この問題に対処するためには、環境ホルモンの発生源の特定や規制、環境モニタリングの強化、持続可能な化学物質の開発と使用など、総合的な取り組みが必要です。また、環境教育や公衆衛生の啓発活動を通じて、一般の人々にも環境ホルモンの問題とその影響についての認識を高める必要があります。

環境ホルモンの影響は複雑であり、解決には科学的な研究と継続的な取り組みが必要です。持続可能な環境保護のためには、環境ホルモンによる野生動物の性の変化に対する関心を高め、適切な対策を講じることが重要です。

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抗生物質の使用と耐性菌の発生

畜産業では、抗生物質が疾病予防や治療に使用されますが、不適切な使用や過剰な投与は耐性菌の発生を促進します。これにより、人間の医療においても抗生物質が効かなくなるリスクが高まります。また、畜産施設からの排泄物や処理された畜産廃棄物が環境中に排出されることで、耐性菌が広がる可能性もあります。

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抗生物質の広告

生産性をあげるために多様されているのが垣間見れました。
では、どうして抗生物質が必要なのでしょうか?また、どうして環境にとって負担になるのか紹介していきます

疾病予防と治療

畜産業では、集団飼育環境やストレスの影響により、病気が発生するリスクが高まります。抗生物質は、畜産動物の感染症を予防したり、治療するために使用されます。特に、家畜の生産性を維持し、農業経済を支えるために重要です。

不適切な使用

私たち、人間にとっても抗生物質の多様は腸内細菌のバランスを崩すことがわかっていて医療の現場でも安易に処方しないようになってきています。

しかし、畜産の世界では、一部の畜産業者が抗生物質を適切に使用せず、予防的な目的や成長促進のために乱用するケースがあります。抗生物質は、感染症に対して効果的なツールですが、適切な処方箋や使用ガイドラインに基づいて使用する必要があります。不適切な使用は、耐性菌の発生と拡散を促し、人畜共通感染症のリスクを高める可能性があります。

抗生物質が効かない感染症、1年で120万人超が死亡=国際研究チーム – BBCニュース

環境への放出

畜産業で使用された抗生物質は、排泄物や畜舎の廃棄物として環境中に放出されます。このような抗生物質の環境への放出は、耐性菌の発生と拡散の重要な要因となります。抗生物質は環境中で微生物と接触し、抗生物質に対する耐性を持つ菌の選択を促す可能性があります。

人畜共通感染症のリスク

耐性菌は人畜共通感染症のリスクを増大させます。畜産業で耐性菌が発生し、それが人間に感染する可能性があります。特に、畜産業労働者や畜産動物と密接に接触する人々にとって、感染リスクが高まることが懸

畜産業における抗生物質の使用と耐性菌の発生による人畜共通感染症のリスクは、以下のような要因によって引き起こされます。

Q&A(よくある質問)|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

Q&A(よくある質問)|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

人への感染経路

耐性菌は、肉や乳製品などの食品を通じて人に感染する可能性があります。また、畜産業労働者や獣医師などが直接感染源と接触することによっても感染リスクが高まります。

耐性遺伝子の伝達

耐性菌は、環境中で他の菌と遺伝子を共有することがあります。この遺伝子の伝達は、抗生物質に対する耐性を持たない菌にも耐性をもたらすことがあります。これにより、人に感染する病原菌が抗生物質に対して耐性を持つ可能性が高まります。

以上の要因から、畜産業における抗生物質の使用と耐性菌の発生は、人畜共通感染症のリスクを増加させると考えられています。この問題に対処するためには、以下のような取り組みが必要です。

日本臨床微生物学会雑誌第30巻第1号 (jscm.org)

適切な抗生物質の使用

抗生物質は、厳密な処方箋に基づいて、必要な場合にのみ使用するべきです。畜産業者や獣医師は、適切な投与量と使用期間を遵守する必要があります。

代替手段の探求

抗生物質に頼らない予防策や治療方法の開発が重要です。例えば、ワクチンの利用や衛生状態の改善など、感染症のリスクを減らすための代替手段を探求する必要があります。

ただ、ワクチンの利用は別の薬剤問題を引き起こすばかりか、有効性が怪しいとの見方もあり有効手段とされつつも疑問点が残ります

監視と管理の強化

畜産業界では、抗生物質の使用と耐性菌の発生を監視し、管理するための体制を強化する必要があります。政府や関連団体は、データ収集やモニタリングプログラムを導入し、抗生物質の使用量や耐性の広がりを追跡することが重要です。

教育と意識向上

畜産業者、獣医師、消費者など関係者への教育と意識向上活動は重要です。抗生物質の適切な使用と耐性菌のリスクについての情報を提供し、持続可能な畜産業の実践を促すことが必要です。

抗生物質耐性の問題に対処するためには、新しい抗生物質の研究と開発が不可欠です。また、既存の抗生物質の有効性を維持するために、効果的な使用方法や組み合わせ療法の開発も重要です。

畜産業における抗生物質の使用と耐性菌の発生に関する取り組みは、持続可能な畜産業の実現と公衆衛生の保護において重要な役割を果たします。緊密な国際的な協力と関係者の協力が必要です。

畜産動物の生活環境

畜産動物の生活環境も重要な問題です。密集した飼育条件や不適切な飼料などの要因により、ストレスや疾病のリスクが高まる可能性があります。これにより、動物の福祉が損なわれるだけでなく、環境にも悪影響を及ぼすことがあります。例えば、畜産施設からの廃棄物や排泄物の処理に伴う水質汚染や土壌汚染が問題となることがあります。また、排泄物から発生するメタンガスは温室効果ガスとして知られており、気候変動に対する影響をもたらす可能性があります。

畜産動物の生活環境における重要な問題の一つは、ゲージや過密飼育に関連する問題です。以下では、ゲージと過密飼育による畜産動物の生活環境について詳しく説明します。

ゲージ飼育

ゲージ飼育は、畜産動物を狭いスペースに閉じ込める形態の飼育方法です。例えば、鶏やウサギのような鳥類や小動物は、ケージに閉じ込められることがあります。ゲージ飼育は、スペースの制限や自然な行動の制約により、動物の福祉に悪影響を与えることがあります。

バタリーケージ飼育-採卵鶏の一生| 畜産動物たちに希望を Hope For Animals|鶏、豚、牛などのアニマルウェルフェア、ヴィーガンの情報サイト

過密飼育

過密飼育は、畜産動物を過剰な密度で飼育することを指します。例えば、肉牛や豚の大規模な飼育施設では、多くの動物が限られたスペースで飼育されることがあります。過密飼育は、動物同士の接触や運動の制約、ストレスの増加、疾病のリスクの増大など、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。

衛生問題

ゲージ飼育や過密飼育では、衛生状態の維持が困難になることがあります。排泄物や尿が蓄積し、環境が不衛生になる可能性があります。これにより、病気や感染症のリスクが増加します。また、ゲージや飼育施設の清掃や消毒が不十分な場合、微生物の繁殖や拡散が起こり、健康リスクを引き起こすことがあります。

どのような取り組みが必要か

ゲージや過密飼育による問題に対処するためには、以下のような取り組みが必要です。

スペースと環境の改善

動物たちに十分なスペースを提供することは重要です。ゲージのサイズを拡大したり、屋外での運動や探索が可能なエリアを設けたりすることで、動物の福祉を向上させることができます。また、自然な環境に近い環境を再現するため

ケージや飼育施設の設計改善

ゲージや飼育施設の設計を改善することも重要です。適切な床材の使用や、動物の行動や快適性に配慮した設備の導入などが含まれます。例えば、肉牛の場合、床面の滑り止めやクッション性のある床材を使用することで、動物の快適性を高めることができます。

適正な動物密度の確保過密飼育を避けるために、適正な動物密度を確保することが重要です。畜産業者や関係者は、動物の健康と福祉を最優先に考え、適切なスペース配分や集団管理を行うべきです。また、畜産業の規制やガイドラインの整備も重要な役割を果たします。

衛生管理の強化

衛生管理は、畜産動物の健康と疾病リスク管理に不可欠です。適切な清掃と消毒プロトコルを定期的に実施することで、環境の衛生状態を維持することができます。また、畜産業者や従業員の衛生意識の向上や、疾病予防のためのワクチン接種なども重要な対策です。

トレースアビリティの強化

畜産動物の生活環境改善には、トレースアビリティ(追跡可能性)の強化も重要です。正確な飼育履歴や生産過程の情報を記録し、管理することで、畜産動物の福祉や衛生状態を監視し、問題の早期発見と対策を行うことができます。

以上のような取り組みによって、畜産動物の生活環境におけるゲージや過密飼育による問題を改善し、より健康で快適な環境を提供することができます。これにより、畜産業の持続可能性や動物の福祉の向上に寄与することが期待されます。

再生可能エネルギーの活用と循環型経済の推進

畜産業界では、再生可能エネルギーの活用や循環型経済の原則を取り入れる取り組みが進んでいます。例えば、畜産廃棄物からのバイオガスの生成や肥料としての再利用などが行われています。これにより、エネルギーの効率的な利用や廃棄物の最小化が実現され、環境負荷が軽減されます。

畜産と環境の共存は、持続可能な社会の実現において重要な課題です。畜産業界は、ホルモン剤や抗生物質の適切な使用や管理、畜産施設の持続可能な設計と管理、再生可能エネルギーの活用と循環型経済の推進など、様々な取り組みを行っています。これによって、畜産と環境の課題を解決し、より持続可能な共存を実現することが目指されています。

しかし、私たち個人も意識を持ち、選択の一環として持続可能な畜産業を支持することが重要です。以下に、私たちができることをいくつかご紹介します。

持続可能な畜産物の選択

食品を購入する際には、持続可能な畜産物を選ぶように心掛けましょう。例えば、有機農法で育てられた畜産物や、動物福祉に配慮した飼育方法を採用している製品を選ぶことができます。また、地元の農産物や地域の畜産業者を応援することも、持続可能な畜産業を支援する方法の一つです。

食事の多様化と削減

畜産物の消費を減らすことも環境に配慮する方法です。バランスの取れた食事を心掛ける一方で、肉を必要以上に摂取することを避けることが大切です。また、植物性のたんぱく源をかなり積極的に取り入れることで、食事の多様化と持続可能性を促進することができます。

意識的な廃棄物管理

私たちの生活においても、廃棄物の管理は重要です。食品のロスを減らし、食品廃棄物を最小限に抑えることは環境への負荷を軽減する一環となります。また、畜産廃棄物や動物性の肥料を再利用する方法も検討しましょう。

しかしながら、体に優しい自然農では動物性の肥料は腐敗の原因とされることもあり使用することを避けることも多いです

畜産と環境の課題は複雑であり、解決には時間と努力が必要です。しかし、私たち一人ひとりの取り組みが大きな変化を生み出すことができます。持続可能な畜産業を実現するために、私たちの選択と行動が重要です。環境に配慮した食事の選択や廃棄物の管理は、個人の意識と行動によって実現できることです。

また、畜産業界や政府、研究機関、市民団体などの関係者も協力して取り組む必要があります。環境に配慮した規制やガイドラインの策定、技術の開発と普及、情報の共有などが重要な役割を果たします。

さらに、意識を高めるための教育や情報の提供も重要です。持続可能な畜産業の重要性や取り組みの進展について、一般の人々に啓発することで、より多くの人々が行動を起こすことができます。

畜産と環境の関係は複雑であり、解決には時間と努力がかかるかもしれません。しかし、持続可能な共存を実現するためには、私たち一人ひとりが意識を持ち、行動を起こすことが重要です。

私たちの選択と行動が、畜産と環境の共存を実現するためのカギです。持続可能な畜産物の選択や食事の多様化、廃棄物管理など、日常生活でできる小さな変化が大きな影響を与えることを忘れずに、共に持続可能な未来を築いていきましょう。

最後に・・・

このコラムは今までと同じ食事をする上で、環境汚染や薬物について知ることが目的で書きました。しかし、個人の意見としては畜産は縮小していき農業にシフトすべきだと思っています。

このコラムで取り上げたことは、あまり問題に上がることは少ないですが、育てる際に投与するホルモン剤や抗生物質が排泄物から流れ出て河川や土壌が汚染されていることが生態に影響を強く与えている事は見て見ぬふりされているように思えて仕方ないです。

畜産で使用されるホルモン剤や抗生物質は乳製品の摂取や海洋物の生体濃縮だけでありません。流れ出た排泄物で育つ植物、それを食べる人間にまで影響を与えています。

調査が進められていないだけで既に、社会では現代病として様々な疾患として反映されているように思っています。

本来であればそういったものを投与する事は慎重になるべきなのにガイドラインが緩すぎます。

マグロや鮭といった人間が直接故意に与えていない間接的な海産物の生体濃縮の認知度は高いです。しかし、人間が故意に関与している畜産、農産物における投与の様々な影響に認知はかなり甘いと思います。

私たちに選択できることは、買って応援しないこと

それしかありません

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